ASUS ROG AllyとSteamDeckを比較。今どちらを買うべきか?買うならどのエディション?

ASUS

こんにちは、アフロドッグです。

ついにSteamDeckを明らかに意識した携帯ゲーム機「ROG ALLY」がASUSから発表されました。海外では6月には発売となる見通しで、日本市場でも世界的に見ても、ほぼ最速で発売されることになりました。

見た目もかっこいいですから、気になりますね。

結論から言えば、ROG ALLYを買うならZ1 Extremeモデル(上位モデル)がおすすめです。Xboxゲームパスに加入していたり、Windowsしかできないゲームを遊びたいなら、ROG ALLYは買い

追記:5月29日、発売日やモデルの詳細を発表(下記)

  • 「Ryzen Z1 Extreme」搭載上位モデル「RC71L-Z1E512」
    • お値段:10万9,800円
    • 予約開始日は6月2日11時~、発売日は6月14日
  • 「Ryzen Z1」搭載下位モデル「RC71L-Z1512」
    • お値段:8万9,800円
    • 予約開始日と発売日は2023年夏予定

私は既にSteamDeckをもっているので、ROG ALLYの購入をためらっているのですが、これからALLYを購入しようか検討している人に、SteamDeckと比較して、どちらがおすすめなのかを解説したいと思います。

どちらも最強のゲーミングPCほどではありませんが、急成長する携帯ゲーム機市場で注目される製品です。

SteamDeck vs ASUS ROG ALLY

まずはスペック的な比較をしていきましょう。

ご覧の通り、非常に似通ったスペックですが、ROG ALLYのほうがスペック的には上位なのがわかります。ROG ALLYは後発ということもあって、SteamDeckを強く意識した商品となっています。

SteamDeckASUS ROG ALLY
CPUCustom Zen 2 “Van Gogh,” 4 コア, 8 スレッド, 2.4 – 3.5 GHzAMD Ryzen Z1 Extreme (Zen 4, 8 cores / 16 threads, 最大5.1 GHz, 4 nm)
AMD Ryzen Z1 (Zen 4, 4 コア / 8 スレッド, 最大 4.9 GHz, 4 nm)
GPU8 演算ユニット, 1.0 – 1.6 GHz
(RDNA 2)
12 演算ユニット 2.7 GHz = Z1 Extreme,
4 演算ユニット 2.5 GHz = Z1
RDNA 3, 4GB VRAM,
RAM16GB LPDDR516GB LPDDR5-6400
ストレージ最大512GB m.2 NVMe SSD,
SD card slot (UHS-I)
最大512GB M.2 SSD,
SD card slot (UHS-II)
ディスプレイ7-inch タッチスクリーン , 1280 x 800 (16:10), 60 Hz, IPS, 非光沢エッチドガラス, 400nits7-inch タッチスクリーン , 1920 x 1080, 120 Hz, IPS 非光沢液晶 Gorilla Glass Victus Gorilla Glass DXC,500nits
バッテリー40 WHr40 WHr
電源アダプター45 W65 W
オペレーティングシステムSteamOS 3.0 (Arch Linux, KDE Plasma on desktop)Windows 11 Home
寸法298 x 117 x 49 mm280.44 x 111.18 x21.22 mm
重量669 g608 g
価格$399 =64GB;
$529 =256GB;
$649 =512GB 非光沢エッチドガラス
$699.99 =Z1 Extreme,
$599.99 =Z1

CPUやグラフィックス性能は『ROG ALLY』の勝ち。圧倒的ではない。

スペック的な比較となりますが、CPUやグラフィックス性能はROG ALLYのほうが良いでしょう。

SteamDeckは、AMD Zen2のカスタムチップ「Aerith」を使用しており、4コア、8スレッド、グラフィックス用の8つのRDNA2コンピュートユニットを備えています

一方、ASUS ROG ALLYには、AMD Zen4アーキテクチャに基づく「Ryzen Z1 Extreme」または「Ryzen Z1」が搭載されています。

発売時期が遅いだけあって、ROG ALLYのほうがスペックは上位といえます。グラフィックス性能を理論値として表すTFLOPSを比較しても、その差は明らかでしょう。

  • SteamDeck: 最大1.6TFLOPS
  • ROG ALLY: 最大8.6TFLOPS(Z1 Extremeモデル)、最大2.8TFLOPS(Z1モデル)

ただこれはあくまで理論値。少し驚いたのですが、実際のベンチマークで比較すると、それほど変わらないなという印象でした。

Tom's Hardware様より引用
tom’s HRDWARE様から引用したROG ALLYとSteamDeckのベンチマーク比較

電源を差し込んで、Turboモードにすれば圧倒的にROG ALLYの勝利ですが、携帯ゲーム機で電源を差し込んで遊ぶことを想定するのは…間違っている気がするのは僕だけでしょうか。

ゲーミングPCでいいじゃん、と思ってしまいます。なので逆に言うと、ローエンドからミドルエンドぐらいのゲーミングPCの置き換えになる可能性はあります。

ディスプレイのスペックは『ROG ALLY』のほうが上だけれど…

SteamDeckとASUS ROG ALLYのディスプレイにちょっとした違いがあります。

SteamDeckのアスペクト比は16:10で、ROG Allyは16:9です。SteamDeckの画面は1280 x800と低解像度ですが、Allyは1920 x1080と高解像度です。SteamDeckの上限は60Hzですが、ROG Allyは最大120Hzです。

携帯ゲーム機で遊んだことがある方ならわかると思うのですが、解像度は1280×720(720p)以上あれば十分というのが個人的な感想です。Nintendo Switchも720pですし。

リフレッシュレートも120Hz搭載するROG ALLYですが、果たして120Hzを活かせるゲームがあるのかという疑問があります。

それでも、ROG ALLYのディスプレイを評価できる点はあります。それは、明るさです。ROG ALLYのディスプレイは、500nitsというとても明るいディスプレイとなっています。

SteamDeckでは、ディスプレイが少し暗いと感じることがあります。特に明るい屋外で遊ぶ時に感じます。なので、その点ではROG ALLYのディスプレイは評価できるでしょう。

ROG ALLYのディスプレイは明るい

Xbox Game PassやFF14を楽しみたいなら『ROG ALLY』

ROG ALLYは、OSとしてWindows 11を採用しているという点はとても評価できると思います。

Xbox Game Passに加入している人は、『ROG ALLY』さえあれば、たくさんのゲームをすぐに外出先で遊ぶことができます

FF14やドラクエXといったWindowsでしか遊べないゲームを遊びたい人にとっても良い選択肢です。

SteamDeckは、標準ではOSはSteamOSを搭載していて、Windowsはすぐには使えません。とはいっても、当ブログでも、SteamDeckにWindowsをインストールする方法を解説しています。

ユーザーが手間さえかければ、SteamDeckにWindowsをインストールすることは可能です。

が、一般の方にとって自分でWindowsをインストールすることは、「めんどくさい」「時間がかかって手間である」「追加コスト(Windowsのライセンス費用)がかかるのが嫌」というのが本音でしょう。

Windowsのライセンス料込みで、SteamDeckとほぼ同じ価格帯というのは、素晴らしいことだと思います。

ホールド感といったコントローラーとしての完成度としては『SteamDeck』

ROG ALLYを実際に持ったことはないのですが、資料を見る限り握りにくそうだなと言う印象です。ただ、こればっかりは握って見ないとわかりません。

SteamDeckの場合は、発表されたタイミングに僕は資料をみましたが、「絶対に使いやすいコントローラー設計だ」と感じていましたし、実際に手に入れて使っていると、人間工学に基づいた素晴らしいコントローラーだと感じました。

これはおそらく、Steamコントローラーを過去に開発した経験が生かされているのだと思います。

ROG ALLYの背面ボタンは2つ、SteamDeckの背面ボタンは4つ、と少しこの辺も気になります。

とはいっても、ASUSなので無理な設計ではないと思います。私はノートパソコンにROGシリーズを使っていますが、とても良い設計です。

ALLYのコントローラーは背面ボタンもあるが、なんだか使いにくそう

(まとめ)Xbox Game Passで遊びたいならROG !SteamだけならSteamDeckの方がいい。

私は今回のリサーチを通して、ROG ALLYが良いか、SteamDeckが良いかは、「あなたがXboxGamePassで遊ぶかどうか」が焦点だと感じました。

たしかにスペックはROG ALLYの方がいいですが、実際のベンチマークではそれほど差がないですし、ハードウェア的な魅力ではSteamDeckに軍配が上がります。どちらも良いデバイスですが。

Windows11に価値を感じるなら、ROG ALLYを買ってください。

特にXbox Game Passを遊びたいという人は、ROG ALLYを買うほうが幸せになれると思います。そして、Z1 Extremeエディションの方がいいでしょう。Z1 Extremeのほうが、高解像度であるフルHD/120Hzというディスプレイを活かせる可能性があると思います。

ASUSもXboxGamePassを全面的に押し出している

逆にSteamでしかゲームを遊ばないという人は、SteamDeckの一番安いエディションに5,000円ぐらいのSDカード(SteamDeckにおすすめのSDカード)をいれて使うのが一番満足度が高いと思います。

あとはデバイスのデザインです。携帯ゲーム機は自分が「かっこいいと思うか?」という視点も大切です。持ち運びますからね。

個人的にはどちらも良いデバイスだと思います。

デバイス選びの参考になれば幸いです!良いゲームライフを!

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